続・手持ちの大判用シャッターの速度計測
2024-12-11
タグ: #camera今月初めにやった計測の続きである。
まず、前回の測定の時点ではセンサに光が当たっていた時間だけが Raspberry Pi Pico から送られてくる実装だったので、人力でその値から平均を求めるようにしていたが、これが面倒だったので Raspberry Pi Pico 側で平均を求めるように変えた。 これでだいぶ効率が良くなり、測定が捗るようになった。
今回対象としたソロントンシャッター4個の測定結果は以下の通り。
- 無銘ソロントンシャッター(その1)
表示 | 理論値(ms) | 計測値(ms) | 計測値(分数) |
---|---|---|---|
1/90 | 11.11 | 57.18 | 1/17.5 |
1/75 | 13.33 | 58.87 | 1/17.0 |
1/60 | 16.67 | 61.46 | 1/16.3 |
1/45 | 22.22 | 64.28 | 1/15.6 |
1/30 | 33.33 | 69.14 | 1/14.5 |
1/15 | 66.67 | 72.32 | 1/13.8 |
- 無銘ソロントンシャッター(その2)
表示 | 理論値(ms) | 計測値(ms) | 計測値(分数) |
---|---|---|---|
1/90 | 11.11 | 53.41 | 1/18.7 |
1/75 | 13.33 | 65.80 | 1/15.2 |
1/60 | 16.67 | 72.87 | 1/13.7 |
1/45 | 22.22 | 79.10 | 1/12.6 |
1/30 | 33.33 | 95.38 | 1/10.5 |
1/15 は不調で幕が最後まで走らないので測定せず。
- 無銘ソロントンシャッター(その3)
表示 | 理論値(ms) | 計測値(ms) | 計測値(分数) |
---|---|---|---|
1/100 | 10.00 | 39.49 | 1/25.3 |
1/ 80 | 12.50 | 41.95 | 1/23.8 |
1/ 60 | 16.67 | 46.57 | 1/21.5 |
1/ 40 | 25.00 | 53.63 | 1/18.6 |
1/ 25 | 40.00 | 63.39 | 1/15.8 |
1/ 15 | 66.67 | 76.18 | 1/13.1 |
1/15 は上方向に幕を走らせると途中まで止まる程度には弱っている。 今回は横方向に幕を走らせて測定した。
- 無銘ソロントンシャッター(その4)
表示 | 理論値(ms) | 計測値(ms) | 計測値(分数) |
---|---|---|---|
1/90 | 11.11 | 97.63 | 1/10.2 |
1/75 | 13.33 | 103.48 | 1/ 9.7 |
1/60 | 16.67 | 117.13 | 1/ 8.5 |
1/45 | 22.22 | 135.75 | 1/ 7.4 |
1/30 | 33.33 | 141.44 | 1/ 7.1 |
1/15 | 66.67 | 153.33 | 1/ 6.5 |
(その2)と(その3)が惜しいが、前回の測定同様最高速と最低速の間で1段以上の差が出ているものはなかった。 最も速度が出ていた前回の(その1)と最も速度が出ていない今回の(その4)を使い分ければ、2段ちょっとの範囲のシャッタースピードが使えるが、そんなことよりやはり前回幾らか書いた通り ND フィルタを上手く組み合わせて使うのが手っ取り早い気がする。
(その4)は例外気味だが他のシャッタースピードは前回測定したものと大きく変わらないので、古いソロントンシャッターのシャッター速度は大体 1/25 〜 1/15 くらいの範囲になると思って良いのかもしれない。
ちゃんと 1/90 で切れた時のシャッター音はどんなものだったのだろうか……。