もう大体1か月経ってしまったが、以前から作曲に興味があった知人と M3 2025 秋に出ていた。 9月末あたりから体調を崩してしまっておりやばかったのだが当日は現地に行けたので良かった。
体調不良は所謂不定愁訴な症状が主体だったので仕方ないところもあると思うが、はっきりした原因もわからず診断名も付かず長らく素人の対症療法しかできない状態が続いてなかなかしんどかった。 あと、血液検査の診療報酬点数が地味に財布に効いた。 体調を崩して直ぐのころは1週間ほどほぼ生命維持活動以外できなかったが、最近は運が悪いと半日程度無理になっているくらいで、仕事やら趣味やらがっつりでなければ割とできるくらいには戻ってきている。 しかし、10月末の頃はまだ調子の悪い日も多かったので、M3 への参加は大きな懸案事項になっていた。 参加申し込みをして以降、数か月間曲を作ったり等結構労力を投入してきていたので、当日スペースに居られないことになってしまったら大分寂しい結末である。 そういうわけで10月中は、睡眠時間を長く確保したり、できる範囲で運動をしたり、健康に良さそうなものを食べるようにしたりと、10月末に向けていかに体調を崩さないかを優先した暮らしだった。 9月末にダメになった時点でそれなりに成果物が出揃っていたのでなんとかなったのだが、逆に言うと前のめりに作業しすぎた感はある。 結果的にはもうちょいスローペースでも良かったわけで、それならば体調を崩してもいなかったのではないか……とは思う。
じゃあなんで急いでしまったかというと、M3 当日に PC-98 実機を持っていくことにしたため、曲以外に当日 PC-98 で動かす用の選曲プログラム m3mp (M3 Music Player の略) を作っていたからである。 M3 に出るにあたって題材は PC-98 時代の FM 音源 IC (OPN/OPNA) で演奏される楽曲を当時からある FM 音源ドライバ (PMD) を使って書くということにしたのだが、実機で演奏できるようなデータを作るのならば、当日実機がないというのは個人的に受け入れ難かった。 というわけで、当日 PC-98 実機を動かすのなら選曲プログラムも用意しないといけないね、となったのだった。
m3mp はキーボード操作で試聴時の選曲と再生・停止ができ、演奏中には各チャンネルの音程を鍵盤に描画する DOS プログラムで、 C とアセンブラそれぞれ 35% と 65% くらいで書かれている。 そこそこアセンブラが使われているのは高速化、即ち描画の処理落ち防止のためで、当日はポータブル電源で運用することになったので、消費電力対策で ODP を使わず 486SX で描画が間に合うようにしようとした結果である。 今思うと、ODP の消費電力は面倒でそもそも測っていないし、数フレームに1回描画させた場合どの程度見苦しくなるかのテストもせず 56Hz で毎フレーム描画しているし、完全に見切り発車で勝手に自分で難易度を上げただけな気もする。 32bit レジスタを使えたのは嬉しかったです。 EGC はまだよくわかりません。 外字が便利でした。 UI の方はデザインは本職じゃないので良くも悪くも無難というか質素な感じになった。 出来心で絵を描いたのだが、何とか形になったのは運良く他の UI パーツで使っている色が少なくて12色くらい使えたからだろう。 次は(次があれば)タイルパターンをもっと上手に使えるようになりたい。 当時のゲームとかはパレット設計どうやっていたんだろうかなぁ。
作曲の方は、QY700 を使ってアイデア出ししたり、そんなことせず MML 直書きしたり、割と一貫性のない作業過程だった。 鍵盤から入力できたり実在の楽器の音がリアルに鳴ったりする環境で最終的に MML で書かれて FM 音源で鳴る曲を作ることの良し悪しがあったように思うが、今のところあんまり言語化できる感じでもない。 あと、FM 3ch を 2OP ずつに分けた同時発音数7音 (4OP FM 2ch + 2OP FM 2ch + SSG 3ch) の OPN が思ったより曲を作りやすかった。 パート数が少なくて色気を出す余裕がないのが寧ろ良いのかもしれない。
M3 当日は指を切り刻まれる夢をみてうなされて起きるなどいきなり睡眠不足。 モノレールが混んでいるやら天気が悪いやら序盤からやや消耗気味だった。 しかし設営は練習を事前にやっていたので問題なし。 練習は大事。 宣伝には正直手を抜いていたのもあって数人来てもらえれば御の字と思っていたのだが、正午ちょい前くらいから立ち寄ってくれる人が出てきて、想像以上にいろんな人に試聴してもらったり CD を手に取ってもらったりすることができた。 CD も完売してそれはよかったのだが、売り切れのタイミングがちょっと早く、CD をお渡しできないことがあったのが心残りである。 普段割と調子に乗っている割に CD を焼く時に何故か変に冷静になってしまった……。 実機に関しては、PC-98 実機があるお陰で立ち寄ってくれた人との会話が盛り上がったりなどあったので、持ってきた甲斐があった。 が、キーボードで m3mp をどう操作するかを説明するのが結構テンポ悪い感じだったので、もうちょい何か分かりやすい手段で選曲できるようにすべきだったな。
と、反省点はありつつも全体的には想定していた及第点以上の満足感があって、参加できて良かった。 作曲とプログラミング両方できたのも満足につながっているかもしれない。 体調が悪くて当日行けなかった可能性を考えると、やっぱり健康を保ちつつ達成することが大事というのが今更身に染みる。 今後も無理せず何かしらの活動を続けていきたい。
そういえば、サークルの web ページはまだないです。が、M3 に一緒に参加した知人氏が現在鋭意作成中なので、完成の暁にはここにリンクを貼る予定です。